GMOリサーチ(3695)、株価、業績分析、強みと成長可能性

GMOリサーチ(3695)、株価、業績分析、強みと成長可能性

本記事では、GMOリサーチ(3695)の株価や業績など数値データを客観的に分析、事業内容に基づく強みと今後の成長可能性について考察しています。リサーチ事業をテーマとした銘柄です。


本ブログでは、テンバガーを掴むということを目標に小型株やビジネスに関する情報を発信しています。分析コメント等はあくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
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まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/10/18)

時価総額:41億円

PER(予):21倍

PBR:2.6倍

時価総額は50億以下という水準、直近株価が上昇しており、PRRも20倍近くと若干高い状態です。

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:3,091

2017年:3,185

2018年:3,186

2019年:3,290

2020年:3,394

売上高は大きく成長はしていないものの、右肩上がりで推移しています。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:285

2017年:325

2018年:248

2019年:213

2020年:263

営業利益も安定して推移しています。この企業のすごいところは、成長は高く無いものの、安定して売上利益を出し続けているというところかもしれません。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:77

2017年:207

2018年:148

2019年:137

2020年:175

利益水準も高く無いものの、安定して利益は出ています。赤字は過去一度もありません。

ROE推移

(単位:%)

2016年:6.7

2017年:15.8

2018年:10.9

2019年:9.9

2020年:11.8

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:-

2017年:-

2018年:-

2019年:-

2020年:-

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:829

2017年:849

2018年:891

2019年:727

2020年:913

時価総額に対して現金が9億円近くあるので、財務も健全です。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:369

2017年:125

2018年:199

2019年:147

2020年:360

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-48

2017年:-45

2018年:-41

2019年:-181

2020年:-95

投資活動は近年、減少傾向にあり、あまり投資が必要としない事業だと思われます。

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-49

2017年:-49

2018年:-118

2019年:-134

2020年:-82

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:321

2017年:80

2018年:157

2019年:-33

2020年:267

フリーキャッシュフローはマイナスの年もありますが、比較的安定しています。ただ、あまり数値としては大きく無いので、キャッシュがぐっと積み上がるようなモデルでは無いかもしれません。

事業内容

GMOリサーチ株式会社は、国内外でインターネットリサーチやソーシャルメディアリサーチを行なっている企業です。アジアの15の国と地域で、4,000万人以上の調査に回答する消費者やビジネスパーソン(パネルネットワーク)を抱えています。

こうしたパネルネットワークに加えて、アンケートサイトも運営しており、大規模な市場調査からニッチなセグメントへまで幅広く対応することができます。顧客が自らの予算や工数に応じて、必要なサービスを選択できることが特徴です。

展開している事業として、アウトソーシングサービス、D.I.Yサービス、その他サービスの3つが挙げられます。それでは3つのサービスを順番に見ていきましょう。

アウトソーシングサービス

オンラインのアンケート画面の作成から、アンケートの配信、データの回収とクリーニング、集計までを一括して受託するサービスです。消費者に対してオンラインで定量調査・定性調査ができるクラウドソリューションサービス「MO Insights by GMO」は、低価格でスピーディーに外注できるだけでなく、不正回答などを除いた高品質なデータを取得することができます。アンケート対象者の属性を指定するだけで回答数が予測できるサービスもあります。また、広告会社や事業会社向けにアンケート形式のプロモーションサービスも展開しています。

D.I.Yサービス

オンラインリサーチにおいて、GMOリサーチグループがインフラとパネルのみを提供するサービスです。パネルにアンケート調査ができる「MO Lite アンケート」は、サーベイモンキーやGoogleフォームなどの各種アンケートシステムと連携しており、顧客が自ら作成したアンケートをGMOリサーチのパネルに配信できるため、利便性に優れています。インタビュー対象者を探して依頼するところから、スケジュール予約やオンラインインタビューシステムまでを提供する「MO Lite インタビュー」なども展開しています。従来のオフラインでのインタビューに加えて、コストや手間が少ないこと、コロナの影響から、オンラインインタビューが急速に浸透しています、また、オンライン上で全てのリサーチ業務を解決できるリサーチプラットフォーム「Market Observer®」も提供しています。

その他サービス

オフラインで調査するコンベンショナル調査などを提供しています。

考察

事業モデルとしては、あまり投資がかからないモデルなので、安定して利益が上がっている点は魅力的と言えます。オンラインアンケートの市場規模は日本においては一定浸透しているものの、アジアなどの海外ではまだポテンシャルの市場は大きそうで、将来的な成長性もあると言えるでしょう。

特に日本のマーケットに比べてアジア市場は今後も長期的には成長が続く可能性が高い(人口動態的に)ので、アジアにおいてかなり大規模なリサーチのパネルを持っていることは当社の優位性や強みと言えるでしょう。

集めたデータやパネルデータを活用した新たなサービス展開など、次の事業の柱が出てくるようになれば、さらに成長は加速するのではと考えられます。

テンバガー可能性

「B」

※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。

時価総額の低さから評価は少し高いです。現状の時価総額40億であれば、10倍になっても時価総額が400億円。何かのきっかけで見直されれば可能性としてはゼロでないでしょう。ただし、事業内容がニッチなのと成長性の低さを今後払拭できるかが鍵です。


最後に、個別銘柄投資以外の選択肢として、カリスマファンドマネージャー藤野英人が運用する 【ひふみ投信】 もオススメです。足で稼いだ情報で日本全国の中小企業を発掘し、「日本を根っこから元気にする」という熱いミッションを持った投資信託なので、他とは少し違う共感型の投資信託と言えます。本ブログとのコンセプトにも近い、長期投資や本質的な企業価値をベースにした投資信託です。

※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。