システムリサーチ(3771)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性

システムリサーチ(3771)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性

システムリサーチ(3771)の業績、売上高等を分析、考察しています。

まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/10/25)

時価総額:161億円

PER(予):13.4倍

PBR:2.3倍

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:10,465

2017年:11,539

2018年:12,716

2019年:14,151

2020年:16,250

2021年:16,158

右肩上がりで順調に伸びていましたが、2021年に若干減収しています。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:863

2017年:938

2018年:983

2019年:1,291

2020年:1,723

2021年:1,567

営業利益も順調に推移しています。営業利益率もここ数年で10%台になっており、利益率も改善していることが読み取れます。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:562

2017年:641

2018年:666

2019年:920

2020年:1,237

2021年:1,089

ROE推移

(単位:%)

2016年:15.6

2017年:15.4

2018年:14.2

2019年:17.1

2020年:19.6

2021年:15.2

ROEは安定して15%台前後で推移しています。

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:1,628

2017年:1,620

2018年:1,513

2019年:1,537

2020年:1,476

2021年:1,427

有利子負債が常に一定あるのは、経営戦略なのかもしれません。これだけ利益が上がっていれば返済はできるはずですが、多少でも負債でレバレッジを効かせる方針なのかもしれません。

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:2,822

2017年:2,753

2018年:3,538

2019年:4,386

2020年:5,332

2021年:5,808

現金は潤沢にあります。ネットキャッシュでも40億円近くあります。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:914

2017年:196

2018年:1,148

2019年:1,103

2020年:1,308

2021年:1,086

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-65

2017年:-131

2018年:-68

2019年:-71

2020年:-50

2021年:-144

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-111

2017年:-133

2018年:-295

2019年:-184

2020年:-312

2021年:-466

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:848

2017年:64

2018年:1,080

2019年:1,032

2020年:1,258

2021年:942

2018年ごろからフリーキャッシュフローが大きく改善しています、この年ぐらいから変化があったのかもしれません。

事業内容

株式会社システムリサーチは、幅広い業種の企業に情報システム構築やソフトウェアの設計・開発などのサービスを提供している会社です。

直近の年度決算において売上高の取引先1位として株式会社トヨタシステムズがあるなど、トヨタグループとの取引なども多くされております。

事業としてはソフトウェア関連事業の単一となっています。

では、この事業について見ていきましょう。

ソフトウェア関連事業

事業の中でも、大きく分けて2つの業務がメインとなっています。

① SIサービス業務

売上構成比率としては約4割を占めている業務になります。

なおSIとはシステムインテグレータの略語であり、情報システム構築の企画・設計・開発などの初期段階から、運用・保守といった部分に至るまで一括して請け負うことをいいます。

主な内容としては下記の項目があります。

・自動倉庫システムや自動搬送設備による物流業務の効率化
・電子マネー、POSシステムなどの導入による流通業務の利便性向上
・ATM機器、カーナビソフト開発などの車載コンピューターといった通信・制御サービスの提供
・生産における設備・製造ラインの品質管理や生産性向上の支援
・サーバー基盤、PC環境の導入・整備に関わるサポートやクラウドサービスの提供
・会計/販売/生産といった情報を一元管理した業務の最適化支援

② ソフトウェア開発業務

売上構成比率としては約5割強を占めている業務になります。

なお主なサービス概要として下記の項目があります。

・クラウドサービスとして、顧客の想定する販売形態に対応可能なネットショップの作成・ 運用を可能にするサービス
・会計/給与/生産計画関連や顧客管理など、業務パッケージソフトの提供
・AIを活用したテキスト分析や画像/音声認識のサポートサービス
・契約書の電子契約化や、手書きの帳票を電子帳票などデジタル化することによる、ペーパーレス化
・企業における膨大な業務データを検索・収集・集計といった処理や分析を容易にするサービスの提供
・RPAの開発や教育、ライセンス販売といった形での業務支援

RPAとは

ロボティック・プロセス・オートメーションの略語で、主にPCを利用した事務作業などで手順等決まった業務を、ソフトウェアロボットが代わりに実施・自動化することです。

代表的な例として、事前設定された定型文のメール送信や決められた時間に事前設定された対象のデータ収集・加工の実施などがあります。

なお、RPAとは業務自動化のツールでありAIは分析・判断も実施する部分が違いになります。

分析コメント

ソフトウェア開発事業の単一セグメントで、一括請負契約によるSI事業と客先への常駐を中心としたソフトウェア開発業務の二つのセグメントで売り上げの大半を占めています。

販売先に関しては、トヨタシステムズが1割程度で、他も大手企業を中心に数多く存在しています。特定の企業に依存しているというよりは、独立系なので満遍なく複数企業をクライアントとしています。

他のソフトウェア開発企業と比較してコレといった特徴や強みというものが分からないのですが、大手企業を中心に複数社実績があるという安心はあるのではないかと考えられます。

競合に関しては、同じソフトウェア開発業社は複数いるのですが、大手企業からの信頼があるという点においては、いきなりリプレイスするということは考えにくいです。そういう意味で、業績的にもこれまで安定してきたと言えるのではないでしょうか。

ただし、この業界に関しては優秀なエンジニアをいかに確保、育成していけるかというところなので、将来必ずしも安定ということも言い切れない部分ではあります。

テンバガー可能性

「C」
※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。

安定的に売上、利益が成長している点はとても良いですが、当社の明確な強みを理解ができなかったので、C評価としています。今の水準からテンバガーになるためには、1700億円近くの時価総額となる必要があり、一定のテーマ性も必要なので、単純なSI事業からの脱却か、もしくは顧客数を増やして業績を急速に伸ばすなどが必要になってきそうです。

※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。

最後に個別株投資の基礎を学ぶことは、将来の資産形成や財務の知識を高めるために非常に重要です。以下では、お金をかけずに効率的に学ぶことができる3つの簡単な方法をご紹介いたします。

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関連記事:SBI証券のスクリーニング指標一覧、機能の使い方

関連記事:小型株・成長株、銘柄一覧まとめ【日本の有望銘柄80社をブログで紹介】

方法③:著名な投資家の本を読む

以下の関連記事で、個人的に読むべき10冊をまとめています。

関連記事:株式投資の本質を勉強するためのおすすめ書籍10冊

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