デジタルハーツ HD(3676)、株価、業績分析、強みと成長可能性
- 2021.06.03
- 株式投資

デジタルハーツ HD(3676)の業績、売上高等を分析、考察しています。
まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。
株価関連情報
(調査日時:2021/6/1)
時価総額:353億円
PER(予):22.8倍
PBR:5.6倍
時価総額は300億円を超えているので、中型株という水準です。PER予想は20倍台と過熱感はそこまでありません。
株価チャート(10年)
株価チャート(5年)
株価チャート(1年)
売上高推移
(単位:百万円)
2016年:15,011
2017年:15,444
2018年:17,353
2019年:19,254
2020年:21,138
2021年:22,669
右肩上がりで成長はしているものの、二桁成長が続いている感じではありません。売上単体で見た時の成長性は、そこまでという感じです。
営業利益推移
(単位:百万円)
2016年:1,963
2017年:1,906
2018年:1,735
2019年:1,605
2020年:1,394
2021年:1,908
営業利益は安定していますが、売上に比例して伸びている感じではなさそうです。
当期利益推移
(単位:百万円)
2016年:361
2017年:795
2018年:1,200
2019年:1,575
2020年:792
2021年:974
2019年をピークに、減少傾向にあります。
ROE推移
(単位:%)
2016年:12.8
2017年:30.2
2018年:35.6
2019年:32.8
2020年:16.0
2021年:17.1
ROEは、2018,19年とよかったのですが、20年を境に悪化しています。
有利子負債推移
(単位:百万円)
2016年:1,346
2017年:1,633
2018年:1,600
2019年:1,755
2020年:2,546
2021年:4,792
有利子負債も、2020年を境に増えています。2021年には大型の調達をしています。
現金等推移
(単位:百万円)
2016年:2,197
2017年:3,344
2018年:3,894
2019年:4,162
2020年:3,704
2021年:5,041
現金と有利子負債の比率は1:1という水準です。
キャッシュフロー推移
営業活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:1,080
2017年:1,825
2018年:1,436
2019年:889
2020年:1,086
2021年:1,416
営業活動によるCFを見ると、利益ベースで過去最高だった2019年がが営業利益では過去最低水準であり、2021年は営業CFベースでは悪くない数字です。
投資活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-17
2017年:-610
2018年:-618
2019年:62
2020年:-1,018
2021年:-1,813
2020年、2021年と大型の投資を実施しています。積極的に投資をしているため、資金調達が必要という背景が理解できます。
財務活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-1,913
2017年:-69
2018年:-250
2019年:-693
2020年:-515
2021年:1,730
2021年には、17億円のプラスで推移しています。直近の5年間ではない動きなので、詳細が気になります。
フリーキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:1,063
2017年:1,215
2018年:817
2019年:951
2020年:68
2021年:-397
フリーキャッシュフローがずっとプラスで推移していたのが、2021年にマイナスに転じています。積極的な将来に向けての投資ということであれば、良いですが、収益性の変化であれば、気になるところです。
事業内容
株式会社デジタルハーツホールディングスは、ソフトウェアに潜む不具合(バグ)をみつけるソフトウェアテストの専門企業です。ソフトウェアを実際に操作しながら、動作に不具合がないか検証・チェックをします。
2017年からは「第二創業期」として、主力のエンターテインメント事業に次ぐ第二の収益の柱として、エンタープライズ事業の拡大に注力しています。また、国内ビジネスに加えて、グローバルビジネスの拡大も目指しています。
それでは2つの事業を順番に見ていきましょう。
エンターテイメント事業
デバッグ・デバッグ関連サービス
ソフトウェアの不具合を検出・報告する、デバッグの専門家集団を有しています。家庭用・オンライン・アミューズメント・モバイルなどのゲーム、パチンコ・パチスロなどのアミューズメント機器に対して、デバッグサービスを提供しています。8,000人の人的リソースを保有し、ゲームデバッグ市場では、No.1のシェアを誇っています。デバッグ関連サービスとして、ユーザーの動向調査やゲームのレビュー、カスタマーサポート業務も提供しています。
クリエイティブサービス
ゲームの企画・開発や、2D・3Dグラフィックの制作、ソーシャルゲームに特化したデジタルコンテンツの制作など、クリエイティブ領域でも広範囲にわたる制作サポートサービスを提供しています。
メディアサービス
日本最大級の総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」などのメディアを運営しており、ゲーム音楽やゲーム大会などのイベントの企画・運営やカスタマーサポートも提供しています。
エンタープライズ事業
テストサービス
ゲーム以外でも、WEBシステムや業務システムといった、IT全般に係るソフトウェアの検証サービスや、自動車の走行テストも手がけています。こうしたデバッグにAIを活用したり、テストの自動化を推進したりするなど、社内の人的リソースと技術を掛け合わせた、付加価値の高いサービスを提供しています。
セキュリティサービス
企業の情報セキュリティをトータルでサポートしています。テストによるソフトウェアの品質向上に加えて、顧客企業全体の安全性向上に貢献しています。
システム開発サービス
WEBサイトやシステム構築サービスを提供しています。設計・開発・テスト・運用の全工程に対応するだけでなく、海外にグループ会社も抱えており、アジア地域を中心とした多言語対応が強みです。
考察
以下箇条書きに、気になったポイントを記載しております。今後は個人も企業もシステム利用のニーズが増え続け、生活に密着になってきているので、システムの安定運用は社会的課題となってきています。
その時代背景からしても当社のサービスドメインはなかなか有望だと考えられます。
・システムのバグや不具合はITツールの浸透に伴って社会的な課題としてニーズはあり続けるので領域としては今後も伸びそう
・ただし、ゲームやアミューズメント系のデバックよりも、企業が使用するアプリケーションなどのテストニーズが増えてくるのではないかと考えられる
・実際に事業セグメントにおけるエンタープライズ事業はコロナ禍でありながら堅調に推移している
・セキュリティ系のサービスも成長している模様で、アプリケーションのテストとセットで、システムセキュリティの強化などをサポートできれば、かなりニーズはありそう
・積極的な資金調達や投資は、M&Aなど成長戦略の実行による一時的なもの、これは会社が変化する上でもポジティブに捉えられそう。
テンバガー可能性
「C」
※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。
※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。
効率的に株式投資を学ぶ方法
個別の銘柄を細かく全てチェックする時間がない方には、いくつか効率的に勉強する方法があります。
方法①:著名な投資家の本を読むことで投資の本質を学ぶ
王道ですが、株式投資の本質を理解しておくことで、闇雲に銘柄をチェックする手間が省けます。
初心者の方は、早い段階で本質的な考え方や思考方法をウォーレンバフェットをはじめとした著名投資家の本を読み、インプットしておくことが長期で役に立つものだと信じています。
参考記事:【投資本・決定版】株式投資の本質を勉強するため、おすすめ10冊
方法②:無料のセミナーに参加して、学習すべきポイントだけをつかむ
無料提供という範囲の中で、とりあえず学習するべきポイントだけを抑えてしまうという方法です。
投資やお金に関する基礎を身につけることは、年齢の若い早いタイミングで身につけておくべき長期で役立つ教養となります。
関連サイト:
・株式投資を学ぶならファイナンシャルアカデミー
【公式】https://www.f-academy.jp/

・投資の達人になる投資講座
【公式】https://toushi-up.com/

・女性のためのマネーセミナー【スクロール】
【公式】https://www.scroll-moneyseminar.com/

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【公式】https://www.abcash.co.jp/

方法③:SBI証券アプリのスクリーニングでとにかく絞り込む
さまざまな指標を組み合わせてスクリーニングすることで、効率的に個別の銘柄に巡り会うという方法です。
3,600以上ある銘柄も上手なスクリーニングの方法で、素晴らしい銘柄と巡り会うことができます。