and factory株式会社、事業分析、株価 | IoT関連銘柄

and factory株式会社、事業分析、株価 | IoT関連銘柄

今回、紹介する企業はand factory株式会社(7035)

IoT関連銘柄で、IoTプラットフォーム事業を展開しているということで、前々から気になっていました。この機会に軽く調査してみました。

and factory、事業内容の確認

and factoryのWEBサイトから事業内容を確認してみた。まず、感じたことはWEBサイトが綺麗。さすが、UI/UXに拘り、自らもUI/UXの強い会社と謳っているだけあります。

自社のことを、Smartphone Idea Companyとブランディングしており、Smartphoneを軸としたビジネス展開をコア事業としており、会社ミッションともしています。

事業内容は二つ、1. Smartphone App事業 2. IoT事業。

Smartphone App事業は、マンガアプリが主力。ゲーム攻略アプリのゲームアプリのマルチプレイのパートナーを募集する掲示板アプリ(最強シリーズ)もマンガアプリに次ぐ大きな割合を占めています。

特にマンガアプリはここ1,2年で急激に成長しており、会社売上に占める割合も高い。

マンガアプリは、基本的に、コンテンツプロバイダーである出版社と協業して、アプリを展開しているそうです。

IoT事業は、IoTデバイスを活用した宿泊施設 Hostel事業と宿泊施設向けにシステム提供をしています。

サービス内容としては、大きく3つ。 &AND HOSTEL(ホステルの企画、開発)、innto (宿泊施設の予約、顧客情報の一元管理システム)、tabii (客室IoTタブレット)。

過去の売上、収益の推移からみる経営の堅実性

(https://andfactory.co.jp/ir/performance/ より)

売上高、営業利益共に過去3年で急激に成長していることが見て取れます。

驚くべきは、ROEの高さ。2018/08ではROE 80.7%

小さい会社ながら、レバレッジを効かした経営ができている証拠だと思われます。

これは、and factory社のビジネスのスタンスからも分かります。

マンガアプリに目をつけたのも、自分たちがアセットを持たずに、既にあるコンテンツを活かす形で、出版社とパートナーとなり、アプリ開発をするという効率がいいビジネスを展開しています。

事業展開の速さという効率性と事業の収益性を考えた事業選択によって急成長が可能となったのでしょう。この辺りは、経営者の戦略が秀逸なのでしょう。

ビジネスモデルの理解

マンガ系アプリのビジネスモデルは、コンテンツプロバイダーと一緒にマンガアプリを共同開発するモデルです。

売上は広告収入とユーザーがコンテンツ購入した場合のコンテンツ売上の2種類です。

最強シリーズでは、広告収入がメインとなります。

マンガアプリでの重要なKPIとしては、月間アクティブユーザー数と1ユーザーあたりの平均的売り上げとなります。

ビジネスモデル上、マンガアプリの成長に関しては、いかにユーザー数を増やすか、いかにユーザー1人あたりの売上を増やすかということが重要な課題となってきます。

次にIoT事業に関しては、大きく二つの売上があると思われます。& And Hostelに関わる事業とtabii inntoをはじめとするシステム提供による売上。

& And Hostelに関しては基本的に不動産開発事業に似ていると思われますが、自社で不動産を保有するか、否かでリスクの度合いは変わります。

現在、& And Hostelは9店舗あるのですが、どのような開発方法だったかまでは定かではありませんが、一定のリスクは伴うビジネスモデルではあると思われます。

一方、IoT関連のシステム関連に伴う売上に関しては、客室向けのtabiiがランニングコストをタブレットに掲載する広告掲載料で賄うモデルで、初期導入費用のみの負担で導入可能なモデル。

宿泊施設向け業務支援システムinntoは、パートナー企業と共同開発しており、販売に伴いパートナー企業とレベニューシェアのモデルで、パートナー企業に対する運営・保守のサービス提供するストック型モデルです。

& And Hostelの事業成長と、tabii/inntoの成長には関連性があると考えられます、And Hostelの開発が進めば自然とシステムの導入も進むからです。

逆に、既存のホテルへのシステム導入が先に進み、コンセプトごと& And Hostelにするケースも今後でてくる可能性もあるのでしょう。

そういう意味では、tabiiとinntoに関しては、とにかく導入件数を増やすことで、既存のホステルや中小のホテルとの接点を増やすことが重要な戦略となり、大きなマネタイズは& And Hostel、という構造が考えられます。

ビジネスモデルの優位性

次は視点を変えて、and factory社のビジネスモデル上の優位性について検討していきたいと思います。

参入障壁を構築できる可能性があるか。

マンガアプリに関しては、多くの企業が参入してますよね。この点、参入障壁はあまり高くない、既に競争は激しいと思われます。

それは、このマンガアプリおすすめページを見ても明らか、かなりの数のアプリが紹介されています。ちなみに、and factory社のマンガUPは3位で紹介されてます。

https://www.flo-shot.com/entry/2016/11/25/172348

ただし、and factory社のみが提供できるコンテンツがあれば話は別です。出版社ごとと共同開発という形を取っているため、アプリごとに独占的なコンテンツがあれば、それを求めて一定の参入障壁は築けそうです。

次にIoT事業に関してですが、こちらは参入障壁は一定あると思われます。こちらはシステム開発だけでなく、実際に宿泊施設で使われてはじめてサービスとして成立します。

And factory社の優位性としては、既にホステルを9店舗企画・開発しており、実際にIoTシステムを活用した事業展開を現場レベルで実践している点です。

もちろん、多くのシステム系の会社がIoT関連システムを開発をすることは可能でしょうが、現場レベルでの運営をすることは容易ではないと考えられます。

ストックビジネスを構築できるか。

マンガアプリに関しては、ユーザー数が安定すれば、ストックに近い形での売上は安定すると思われます。

一方で、IoT事業に関しては、ストック収益として該当しそうなものは、企画・開発したHostelの運営受託、システム提供に関わるサブスクリプションモデルです。

システムに関しては、すぐにサブスクモデルに移行するというよりは、現時点では安価で低下しているものと推察されますが、一定数シェアが取れれば、ストックモデルは構築可能かと思われます。

現時点では、Hostelの企画・開発に伴うフロービジネスが中心となりそうです。

ユーザーのサービス依存度は高いか。

マンガアプリに関しては、私自身あまり使わないので、どれぐらいユーザーのアプリ依存度が高いかは分かりません。

ただ、生活に必ず必要かというとそうでもないし、消費者の指向性は変わりやすいので、粘着性はあまり強そうではありません。

IoT事業に関しては、宿泊施設全体にIoTシステムが導入することになれば、スムーズな連動連携がキーとなってくるので、and factory社のシステムが全体に使われるようになれば粘着性は高いと思われます。

事業戦略的には、システムデバイスを導入件数を増やすことと、システム間の連携を増やすことが粘着性を高めていく上では重要な事業戦略となりそうです。

and factoryの成長可能性、成長ストーリーは描けるか。

外部環境の整理

まず、マンガアプリが関連するであろう、電子書籍関連市場の動向をみていきます。

■2017年度の電子書籍市場規模は前年比13.4%増の2241億円、電子雑誌市場規模は前年比4.3%増の315億円

■2017年度の電子コミック市場規模は1845億円に増加、コミックが市場の8割を占める

出典: https://www.impress.co.jp/newsrelease/2018/07/20180724-01.html

過去の電子書籍の市場規模は高い成長率を示しています、中でも電子コミックの成長は過去5年で、2倍以上になっています。

さて、今後の予想に関しては、成長は緩やかになっていくことが予想され、かつての高い成長率は維持できないものと思われます。

次にIoT事業が関連するであろう、宿泊業界をみていきます。

ホテル・旅館業界は、活況に沸いている。2016年には、訪日外国人観光客が過去最高の2,400万人を越えており、4年連続で過去最高を更新。さらに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック効果もあり、今後さらなる増加が見込まれており、政府は2020年までに訪日外国人観光客数を4,000万人、2030年には6,000万人に拡大する目標を掲げている。客室稼働率は、シティホテル78.7%、ビジネスホテル74.4%、リゾートホテル56.9%と高い稼働水準にあるが、旅館だけは37.1%と伸び悩んでいる。

出典:https://www.strike.co.jp/hotel/research/research_2017.html

and factoryが提供するのは、いわゆる簡易宿泊と呼ばれる業態であり、一概には比較できません。

簡易宿泊に関しては、訪日外国人や国内旅行者やビジネス利用などが想定され、訪日外国人に関しては今後も増加が予想されるだけにマーケット環境は良さそうです。

一方で、hostel開発に関わる不動産業界に関しては、建築工事費の高騰が気になります。

・住宅建築の建設工事費は2013年以降上昇しており、2005年以降では最高水準にある。また、物価とも強い相関関係があり、今後物価も上昇が予測される

出典:https://www.daiwahouse.co.jp/tochikatsu/souken/scolumn/sclm251.html

建築工事費デフレーターをみても、近年は右肩上がりであり、開発にかかる費用高騰に伴う収益性の低下への影響が気になるところではあります。

成長ストーリーは描けるか。

外部環境の動向と競争環境を踏まえても、マンガアプリに関しては、成長は鈍化するものと予想するのではないかと考えています。

一方で、and hostelやIoT事業に関しては、成長性はありそうです。特に、都市部を中心にIoTを活用したホテルの需要が高まり、集客力につながるのであれば企画・開発は進みそうです。

そういう意味では、and hostel自体のホステルとしてのブランド力を高めていくことが重要となりそうです。

こちらのインタビュー記事は、and hostelがどのようなホテルかということを理解する上で役に立ちます。

https://inforium.nttdata.com/report/and_hostel.html

やはり、利用客は外国人観光客で20-30代が多いみたいです。

実際のand hostelの評価が気になったので調べてみました。

and hostel fukuoka 4.5/5.0

https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g298207-d10483412-Reviews-AND_HOSTEL-Fukuoka_Fukuoka_Prefecture_Kyushu.html

and hostel ueno 3.5/5.0

https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g1066461-d12173596-Reviews-And_Hostel_Ueno-Taito_Tokyo_Tokyo_Prefecture_Kanto.html

レビューの内容は概ね良好だと思いますが、施設によって口コミの評価レベルは異なります。こういった点は、いかに高いレベルの運営を標準化することが課題となってきそうです。

あまり評価が安定しないと、ホステルの集客にも影響を与えそうので、この点は成長の重要戦略の一つとなりそうです。

成長への投資は実施しているか。

昨年の投資CFが1.3億円程度ですので、営業CF 5.1億のうち25%程度投資に振り当てています。

成長フェーズですので、成長に向けての投資は積極的に実施しているステージと言えます。ただ、FCFが過去2年ともに、プラスであるので、堅実な経営をしている印象があります。

事業上のリスク・課題は何か

先ほども上で述べましたが、マンガアプリがBtoCビジネスなので、ユーザーの指向性の変化に伴う売上の変動のリスクはあります。

また、ゲーム攻略関連のアプリも、ゲームそのものの人気度への依存度が高いので、変動する可能性は考えられます。

ゲームそのものを開発していないので、リスクは相対的には少ないですが、業界特性上リスクは伴うと考えられます。

IoT事業に関しては、考えられるリスクとしては

・開発用、不動産物件の確保の難しさ

・不動産開発費用の高騰

・訪日外国人旅行数の変動による影響

・運営によるホステルのブランド力が低下

財務は健全か

2019年1Q末時点で、現金及び預金が、14億程度、有利子負債が3億程度なので、財務は特に問題なく、健全と言えます。

and factoryの経営陣は

インタビュー記事がありましたので、以下、紹介します。

 

アプリ開発で培った技術をホステル事業にも!and factory代表 小原 崇幹 氏インタビュー

ポイントをまとめると以下の通りです。

・家族の影響で、起業の道へ

・学生時代から起業、その時にスマートフォンの可能性に気づく

・自由な雰囲気な会社作り

・個性や多様性が会社の強みの源泉という価値観

・Win Win Winのビジネス構築

記事を読んだ上での、勝手な印象としては、数多くのビジネスの失敗経験や成功体験を若いうちから積んでいて、足元を着実に実行していく姿勢や、周りをうまく巻き込んでビジネスを成立させることの重要性を経験から学ばれている印象でした。

とても、実践的、合理的な考え方の持ち主な印象があります。

株価の割安度

2019年1月時点

時価総額 230億円

PER (会社予想) 65倍

PBR (実績) 15.5倍

この売上、利益規模で既に時価総額が200億を超えています。

それだけ、ポテンシャルが高いという評価をされているのと、人気化していることが伺えます。

株価の現時点の水準は、割安とは言えないと思います。

まとめ

魅力的な点

・高い成長率、高いROE実績がある

・IoT事業はAnd Hostelを通じて、実践的な経験を積んでいる。

・ビジネスモデルの戦略が秀逸。Win Win Winモデル。

・簡易宿泊施設のニーズは今後も増える傾向

・UI/UXに対する拘り、強み

 

懸念点

・既に人気化

・マンガアプリはこれまでの高い成長率を維持できるか

・ホステルの企画・開発は、不動産、建築業界の動向に影響を受けること

・訪日外国人動向にダイレクトに影響受ける可能性あり

・IoT製品開発の技術的なところでの本質的な強みはあるのか。

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