メディカルネット(3645)、株価、業績分析、強みと成長可能性

メディカルネット(3645)、株価、業績分析、強みと成長可能性

本記事では、歯科、美容業界のマーケティング事業を展開するメディカルネット(3645)の業績、売上高等を分析、考察しています。

まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/1/7)

時価総額:56億円

PER(予):53.7倍

PBR:4.16倍

客観的に見て、PERの水準は高いですが、利益水準が低いことが要因と言えるでしょう。50億前後なので、まだまだ小型株の中でも小さい時価総額水準です。

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:1,482

2017年:1,480

2018年:1,740

2019年:2,236

2020年:2,917

売上高は順調に増えています。2017年から2020年にかけて、成長の角度がそれ以前よりも成長していることが理解できます。2009年〜2017年も少なからず成長はしていたのですが、直近の成長は早くなっている印象です。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:176

2017年:123

2018年:152

2019年:176

2020年:106

営業利益は、1億円台がずっと続いています。具体的にいつからかというと、2012年から2020年までの8年間です。なぜ、利益水準が変わらないのかは確認する必要があるでしょう。売上が伸びているので、利益は再投資して成長を重視しているのではと思われます。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:186

2017年:82

2018年:88

2019年:102

2020年:79

当期利益に関しても同じことが言えます。赤字は出さない水準で、一定の水準を保っています。2009年まで遡っても赤字がないという点は良いと思います。

ROE推移

(単位:%)

2016年:13.0

2017年:5.5

2018年:5.7

2019年:6.2

2020年:7.9

ROEの水準はそこまで高くありません。10%に満たないという感じです。ビジネスモデルが成熟したときにどれだけ利益水準が完成するのか、それとも、ビジネスモデル自体に無理があるのか、検討が必要そうです。

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:-

2017年:-

2018年:-

2019年:91

2020年:411

有利子負債は、2020年に大きく増えています。ここら辺の動きには少し注視が必要。

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:1,159

2017年:1,147

2018年:1,172

2019年:1,028

2020年:595

現金も、フリーキャッシュフローの水準が高くないので、そこまで、積み上がってはいません。直近では、大きく財務活動で、マイナスとなっている影響で、現金等が減っています。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:311

2017年:73

2018年:116

2019年:22

2020年:78

営業活動によるCFでは、あまり水準は高くありません。売上が順調に伸びているだけに、あれ?と思える部分です。もともと営業利益の水準が低いので、誤差だとは思いますが、毎年のキャッシュインが1億円以下だと、再投資も心許ないのではと思います。

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-95

2017年:-68

2018年:-42

2019年:-145

2020年:-14

投資活動のCFもそこまで高い水準ではありません。2019年は珍しく、過去と比較して1億円を超えているので、何か動きがあるのかと思います。

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-5

2017年:-16

2018年:-49

2019年:-21

2020年:-497

財務活動は、2020年に、大きくマイナスになっているので、財務改善?を図っているのかと思われます。

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:216

2017年:4

2018年:73

2019年:-122

2020年:63

フリーキャッシュフローは、2019年に大幅なマイナスとなっていますが、それ以外は直近プラスに。それでも水準としては高くないです。

事業内容

株式会社メディカルネットは医療・生活に関する情報をインターネットを通じて提供するサービスを展開しています。その中でも歯科医療分野が強く、専門性の高いサイトをいくつも運営しています。

事業内容としては、医療機関経営支援事業、メディア・プラットフォーム事業、医療BtoB事業の3つが挙げられます。それでは3つの事業をそれぞれ見ていきましょう。

医療機関経営支援事業

医療機関の経営分析、課題、真因追求を行い最も必要な支援を行うサービスです。中でも特に歯科医院の経営支援を得意としており、専門領域の知識から幅広い提案やコンサルティングを行うことが可能です。具体的なサービス内容は下記の通りです。

・企業ホームページ制作

利用者に分かりやすく使いやすいホームページの作成を1から行います。幅広い知識から最も最適なデザイン、構築、運用までをサポートします。依頼者が求めるサイト作りを行うだけでなく、利用者の抱える問題や疑問を解決できるようなサイト作りを行います。

・Webマーケティング(SEM)

多くの方によりホームページが見てもらえるよう、Googleまたは Yahoo!でキーワード検索時により上位に表示されるようなホームページの更新を手助けします。これはSEOと呼ばれる検索エンジンにより評価されやすいページ構築を行う技術です。SEOにより歯科医療やエステに関するキーワードで多数の検索1位を獲得しています。

また、インターネット広告での集客サービスも行なっています。具体的にはリスティング広告、SNS広告などが挙げられます。

・その他のサービス

人材・キャリアサポート、開業・事業譲渡サポートなど歯科医療の開業に必要な全体的なプロセスを全てカバーしています。

メディア・プラットフォーム事業

歯科医療という専門分野の情報をよりわかりやすく利用者に届けるためのサイトを運営しています。医療企業目線ではなく、利用者目線で生活者に寄り添った情報展開を行なっています。また、企業と利用者の中立的な立場のため、より深く有益な情報を展開しています。具体的な運営サイトは下記の通りです。

・インプラントネット

インプラント治療についてのメリット・デメリットの説明、治療経験者からの口コミなど多くの情報をわかりやすくまとめています。

・矯正歯科ネット

歯の矯正に関するポータルサイトです。矯正治療やマウスピース矯正まで様々な治療方法や医院などの情報を細かく掲載しています。

・審美歯科ネット

歯の黄ばみに対するホワイトニングや審美歯科治療についてのポータルサイトです。歯を白くしたい、セラミック治療はどういう治療なんだろう?といった疑問にわかりやすく解説しています。

・歯医者さんネット

歯の病気や全国の歯医者さんの情報を多数掲載しています。病院それぞれの特徴や治療方法について、詳しく知ることが可能です。

医療BtoB事業

歯科医療現場と歯科医療関連企業をつなぐポータルサイトを運営しています。

中でも「Dentwave.com」という情報サイトでは、全国の歯科医療関係者が登録をしており、医療機器や臨床、学会イベントまで幅広い歯科情報を展開しています。

今後と考察

事業沿革を見ると面白いポイントがいくつかあります。

  • 2007年にエムスリーと資本及び業務提携締結
  • 2013年、再生医療推進機構、業務提携契約、締結
  • 2017年、タイに歯科医院運営を開始
  • 2018年、オカムラを連結子会社化、歯科機材販売事業開始
  • 2019年、識学と共同で、歯科医療業界向けのトレーニングを開始

事業領域としては、歯科分野、美容エステ分野を中心としたメディアプラットフォームの運営をしています。

最近の動きときては、メディア事業以外にも、医療BtoB分野として、歯科医院と、歯科関連企業を、つなぐ役割も担っています。

医療機関経営支援事業は、従業員の比率が一番高かったので、規模としては大きい事業の模様です。事業内容としては、SEO対策や、リスティング広告運用代行、ホームページ制作など、ウェブ関連を展開しています。

年間の有価証券報告書をみると、事業セグメントごとの売上利益水準が確認できます。売上規模としては、医療機関経営支援事業は大きいのですが、利益インパクトは、メディアプラットフォーム事業が最大となっています。

メディアプラットフォーム事業は、やはり外部検索サイトのアルゴリズムの変更による影響は気になるところです。

多くの同様の集客系のメディアは、アルゴリズムの変更によって、よくも悪くも影響を受けてしまいます。

事業沿革をみると、2017年ごろからメディア事業以外への海外事業や歯科機器販売事業など多角化しているところから経営陣も、ここには課題意識があり、対応を急いでいるというところでしょう。

数字面では、利益面において成長途上という感じですが、今後の海外展開や新たなBtoB領域の成長に期待したいところです。

国内の歯科医療市場については、歯科医院の飽和状態や人口減少の構造的な課題からなかなか市場の成長は見込みにくいでしょう。一時的には過当競争から集客支援のニーズはあると思われますが、経営が厳しくなるとそうも言ってられないでしょう。

一方で、海外の市場規模はまだまだこれからという感じがします。若い人たちの人口は東南アジアは日本とは比べものにならないほど多く、所得向上によって、美容(歯科)にもお金をかけてくるのではないでしょうか。


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※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。