リスクモンスター(3768)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性

リスクモンスター(3768)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性

リスクモンスター(3768)の業績、売上高等を分析、考察しています。

まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/10/22)

時価総額:70億円

PER(予):16.3倍

PBR:1.3倍

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:2,570

2017年:2,686

2018年:2,811

2019年:2,962

2020年:3,150

2021年:3,551

2017年以降順調に成長していて、2021年の成長率が比較的大きくなっています。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:297

2017年:381

2018年:404

2019年:459

2020年:507

2021年:654

綺麗に右肩上がりで成長しています。安定して利益を出せるビジネスモデルと言えます。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:200

2017年:247

2018年:262

2019年:280

2020年:305

2021年:427

純利益の水準も営業利益と同様で、安定して利益を出せています。2009年以降一度も赤字を出していないところは安心材料です。

ROE推移

(単位:%)

2016年:5.0

2017年:5.9

2018年:6.1

2019年:6.2

2020年:6.7

2021年:8.0

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:516

2017年:456

2018年:396

2019年:335

2020年:275

2021年:215

負債は特に気にする水準ではありません。

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:1,892

2017年:2,030

2018年:1,812

2019年:2,099

2020年:1,967

2021年:2,443

潤沢な資金があります。時価総額が70億円という水準で、現金が24億なので、かなりキャッシュリッチと言えます。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:419

2017年:709

2018年:454

2019年:738

2020年:710

2021年:1,053

2021年は大きくキャッシュインした年でした。営業キャッシュフローもマイナスになっている年はないので、安定した資金繰りができそうです。

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-382

2017年:-377

2018年:-365

2019年:-255

2020年:-467

2021年:-441

投資に関しては、2020年以降水準が少し上がっていますが、特に大きな投資は必要なさそうです。

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-186

2017年:-192

2018年:-306

2019年:-195

2020年:-372

2021年:-441

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:37

2017年:332

2018年:88

2019年:483

2020年:243

2021年:611

2021年の営業キャッシュフローが大きかったが故に、フリーキャッシュフローも大きく成長しています。

リスクモンスター(3768)、事業内容

リスクモンスター株式会社は主な事業として、与信管理のASP・クラウドサービスを幅広い業種の法人へ提供している会社です。

なおASPとは「アプリケーションサービスプロバイダ」の略語で、インターネットを介してソフトウェアなどの機能を用意する事業者を指します。

2021年3月末時点では法人会員数が6,798となっており、上場企業も多く利用しています。また、その他にインターネットを活用した3つの事業を展開されています。

ではそれぞれの事業について見ていきましょう。

与信管理サービス事業

直近の年度決算において、売上高で50%以上を占めているメイン事業となります。

独自開発システム・審査ロジックを元に様々なサービスを提供しており、内容としては下記の項目が挙げられます。

・独自指標を使用した企業格付、推奨与信限度額などの与信判断指標の提供

・取引先の信用状況や経営状況を継続的にモニタリング。変化があった場合、メール通知を することにより債権保全など効率的かつ迅速な対応検討が可能

・企業データベースより財政状態などを加味して優良企業を選別、マーケティングリストを 作成することにより営業の効率化支援

・与信管理規定の構築・教育研修などのコンサルタントサービス

ビジネスポータルサイト事業

グループウェアのASP・クラウドサービス「J-MOTTO」をメインとして提供しています。

グループウェアとは

情報共有システムソフトウェアのことです。グループ内における情報を統合管理・公開・共有することで効率的に業務の遂行が可能となります。

共有化の特徴としては次の項目などが代表的です。

・スケジュール管理

・設備予約(会議室など)

・社内文書の管理

・勤怠管理

・稟議書などの各種申請のワークフロー化

教育関連事業

ビジネス関連のeラーニング、企業に合わせた個別のオリジナルeラーニング作成や定額の会員制である公開研修サービス「サイバックスUniv.」などを通じて人材開発・育成の支援をしています。

BPO事業

データ入力代行、コールセンターのインバウンド業務や画像コーディング、与信管理サービスと連携した反社チェックサービスなど様々な業務のアウトソーシングを行っています。

BPOとは

ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略であり、企業における業務の一部を外部企業に委託することをいいます。「業務プロセス」が成果のため、単なる依頼内容の処理だけでなく業務手順の標準化や効率化などを目指すことができます。 

考察

与信管理業務に関するサービスを提供しています。この領域はBtoBの業務プロセスの一つに必要で、確実にニーズがあり続けるニッチな領域です。

当社は与信管理におけるサービスで一定の認知度があり、強みとしています。なかなか馴染みのない領域かもしれませんが、例えば新しい企業と契約する際に、この会社は本当に大丈夫なのか、反社との付き合いはないかなどの確認が必要になってきます。

その時に自力で調べるわけにはいかず、リスクモンスターのような与信管理サービスを使います。

大手企業などは、このプロセスを必須化しているところも多いと考えられ、これまで成長してきたのでしょう。

今後の課題としては、成長角度を上げるためにも次の事業の柱としてのグループウェアのサービスなどの、成長が軌道に乗るかというところが注目されます。

テンバガー可能性

「C」評価です。

※「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5段階で勝手に評価した場合です。

事業領域としてはニッチでなくならないビジネスということで安定はしているのですが、今後の成長可能性という観点では少し物足りなさを感じます。今後、企業とのネットワークを活かして新規事業の芽が出てくれば、グッと確度は上がるかもしれません。

※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。

最後に個別株投資の基礎を学ぶことは、将来の資産形成や財務の知識を高めるために非常に重要です。以下では、お金をかけずに効率的に学ぶことができる3つの簡単な方法をご紹介いたします。

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方法②:SBI証券アプリのスクリーニング機能を活用する

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関連記事:SBI証券のスクリーニング指標一覧、機能の使い方

関連記事:小型株・成長株、銘柄一覧まとめ【日本の有望銘柄80社をブログで紹介】

方法③:著名な投資家の本を読む

以下の関連記事で、個人的に読むべき10冊をまとめています。

関連記事:株式投資の本質を勉強するためのおすすめ書籍10冊

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