クロス・マーケティンググループ(3675)、株価、業績分析、強みと成長可能性

クロス・マーケティンググループ(3675)、株価、業績分析、強みと成長可能性

クロス・マーケティンググループ(3675)の業績、売上高等を分析、考察しています。前半では、客観的な数字内容について、後半で事業内容と注目ポイントをまとめています。

DXやデジタルマーケティングがテーマとして考えられる小型株です。

まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/5/28)

時価総額:139億円

PER(予):18.14倍

PBR:3.45倍

時価総額は150億円以下の小型株です。PERは20倍を切っています。

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:15,969

2017年:16,758

2018年:17,491

2019年:18,579

2020年:15,846

売上高は、2019年までは順調に伸びている感じでしたが、2020年になってからガクッと落ち込んでいます。コロナの影響があるのかもしれません。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:1,341

2017年:726

2018年:954

2019年:1,267

2020年:986

営業利益は、比較的に安定的にプラスで推移しています。水準として気になるのは2020年に落ち込んでいることぐらいです。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:836

2017年:-703

2018年:506

2019年:-477

2020年:466

当期利益は、意外にも赤字を出している年が結構あります。2017年、2019年です。2019年は、売上、営業利益ともに悪くはない水準だったと思うので、赤字になっている要因にいては調べる必要がありそうです。

ROE推移

(単位:%)

2016年:19.3

2017年:-

2018年:13.3

2019年:-

2020年:13.2

ROEはよくも悪くもないといった水準でしょう。

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:2,405

2017年:2,833

2018年:2,880

2019年:2,820

2020年:4,288

有利子負債が積み上がっているのが気がかりです。利益水準が5億円前後で有利子負債が42億円近くあるというのは少し気になります。レバレッジをかけて勝負に出ようとしているのか、長期的な対策のために借り入れを増やす必要があったのでしょうか。

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:2,159

2017年:2,045

2018年:2,604

2019年:2,713

2020年:5,218

現金と有利子負債を差し引くと、プラス10億円ぐらいなので、現金は多くあるように見えるのですが、差し引きでそこまでではない水準です。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:436

2017年:931

2018年:1,035

2019年:637

2020年:1,637

営業キャッシュフローには割と振れ幅があります。19年、20年の平均で11億円といったところでしょうか。

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-219

2017年:-1,353

2018年:-350

2019年:-302

2020年:-366

投資活動は、平均的には3億円といった水準です。これであれば、フリーキャッシュフローは8億円近くなので、問題はない水準だと思われつつも、キャッシュは積み上がっていないところが気になります。

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-126

2017年:301

2018年:-98

2019年:-222

2020年:1,272

2020年に大きく資金調達をしています。この意図は気になるところ。

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:216

2017年:-422

2018年:684

2019年:334

2020年:1,271

フリーキャッシュフローは、プラスで推移できる実力はありそうなのです。

事業内容

株式会社クロス・マーケティンググループは、リサーチ事業やITソリューション事業を行っている企業です。世界11カ国に20以上の拠点があり、グローバルに事業を展開しています。

祖業のネットリサーチから始まり、オフラインリサーチを加えたマーケティングリサーチ、ITソリューションを加えたマーケティングソリューションと、顧客のニーズに合わせて事業領域を拡大してきました。コロナ禍においては、オンラインインタビューなどを拡充したり、デジタル領域におけるサービスの拡充を図ったりしています。

展開している事業として、データマーケティング事業、インサイト事業、デジタルマーケティング事業の3つが挙げられます。それでは3つの事業を順番に見ていきましょう。

データマーケティング事業

オンラインを中心にデータ収集サービスを提供しており、顧客の事業活動やマーケティン グ活動の意思決定を支援しています。

主なグループ会社は、Marketlytics Solutions India Pte. Ltd.(欧米の顧客をメインにマーケティングリサーチを実施)、Medical World Panel Asia Pte. Ltd.(疾病別に医療従事者・患者専用のモニターを管理)、株式会社ウィズワーク(ウェブリサーチのディレクション業務)などがあります。

インサイト事業

顧客の課題解決のためのコンサルティングや消費者のインサイトの発掘をすることで、事業やマーケティングにおける意思決定をサポートしています。データ分析やレポートの提供も行っています。

主なグループ会社として、エンパイロセルジャパン株式会社(顧客行動の分析と業務コンサルティングを実施)、株式会社メディリード(ヘルスケアやメディカル領域でのマーケティングリサーチを実施)、Shopper’s eye(ミステリーショッピングサービスの企画や運営)などがあります。

デジタルマーケティング事業

デジタル・ITを中心としたプロモーションや、ECサイトやWebサイトのマーケティング支援、システム開発・保守・運用など、ITビジネスにおいて多岐にわたるサービスを提供しています。

主なグループ会社として、株式会社クロスコミュニケーション(モバイルやスマホ向けのWebサイトやシステムの企画・開発・運用)、株式会社クロス・プロップワークス(グループ内のデータ加工や処理業務といったアウトソーシングサービス)、株式会社フィッテオ(WebやIT業界の人材マッチング)などがあります。

考察

以下箇条書きで、気になったポイントについて記載していきます。

・グループ会社として、複数の企業を傘下に抱えているが、リサーチ事業がコア事業であり、「クロスマーケティング」が稼ぎ頭

・直近の赤字の原因は、Kadanceグループ各社等に関するのれんの減損損失と記載が有報にあったので、複数企業を傘下に抱えているリスクはあるので、のれんは注視する必要あり、2020年度有報には、169百万円と記載があったので額としてはそこまで大きくない

・リサーチ事業では、特に海外の事業がコロナの影響で鈍化傾向にあり、成長性は不明確

・デジタルマーケティング領域に注視するような動きが直近であり、事業領域も再定義している点は、変化の兆しとてい面白そうだと考えてられます。

ドゥ・ハウス(デジタルマーケティング企業)を子会社化した最近の開示から既に事業戦略の変更を実行に移しています。

上記踏まえても、コロナをきっかけとしてか、会社としても成長領域へのシフトを意識しているような動きが見られているのは面白いと思います。単なるリサーチ会社としての領域から、データを生かしたDXやマーケティング支援領域となるので、今後も注目のテーマ領域と言えるのではないでしょうか。

参考までに、銘柄のスクリーニング方法やその他の小型株の情報に関しては以下が参考になります。

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種銭を生み出すことの重要性や、どのように種銭を積み上げるのかという方法については以下参考にしてください。

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※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。