医療機器卸、DVx、ディーブイエックス(3079)、株価、業績分析、成長可能性

医療機器卸、DVx、ディーブイエックス(3079)、株価、業績分析、成長可能性

医療関係の銘柄として、ディーブイエックス(3079)をピックアップ。業績、売上高等を分析、考察しています。

まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/1/7)

時価総額:113億円

PER(予):30.45倍

PBR:1.38倍

時価総額は100億円前後、PERは予想値に対して30倍と少し高めになっています。

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:31,372

2017年:35,266

2018年:38,275

2019年:40,380

2020年:44,653

売上高は綺麗に右肩上がりで推移しています。成長率は、8%〜10%成長というところです。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:1,492

2017年:1,524

2018年:1,320

2019年:1,237

2020年:1,115

売上高は成長しているのですが、営業利益に関しては成長はしておらず、2018年以降は、マイナス成長となっています。トップラインは伸びても、収益率が悪化している可能性があります。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:1,289

2017年:1,025

2018年:856

2019年:974

2020年:792

当期利益も営業利益と同様です。2016年をピークにして右肩下がりです。

ROE推移

(単位:%)

2016年:21.4

2017年:15.1

2018年:11.6

2019年:13.0

2020年:10.4

ROEは現状は10%台を維持していますが、利益の減少に合わせて、ROEも減少傾向にあります。

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:105

2017年:70

2018年:113

2019年:87

2020年:31

有利子負債は特にありません。アセットが不要なビジネス展開をしているのでしょう。

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:4,677

2017年:5,375

2018年:6,095

2019年:5,298

2020年:5,232

有利子負債に対して、現金は潤沢にあります。50億円近く保有しています。時価総額が100億円に対して、現金が50億円近くあるので優秀でしょう。

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:1,311

2017年:1,152

2018年:1,205

2019年:290

2020年:1,045

営業キャッシュフローもプラスで推移しており、問題はなさそうです。2019年に落ち込んでいるので、年度によって一時的に落ち込むことはある模様です。

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:327

2017年:-136

2018年:-266

2019年:-195

2020年:-362

一定の割合で投資をしていることが分かりますが、多くても3億円前後という水準です。営業キャッシュフローが10億円近く積み上がるのであれば、フリーキャッシュフローは積み上がるビジネスモデルでしょう。

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-240

2017年:-295

2018年:-215

2019年:-909

2020年:-746

財務キャッシュローはここ数年はマイナスが続いているので、返済を続けているのでしょう。

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:1,638

2017年:1,015

2018年:938

2019年:95

2020年:683

フリーキャッシュフローはブレはあるものの、プラスで推移しています。

事業内容

ディープイエックス株式会社は主に不整脈や虚血分野などの高度管理医療機器販売を行う企業です。

事業内容は以下を行っております。

 ・医療用機器ならびに関連周辺機器の輸出入および製造販売業、修理業、リース業
・医療用機器ならびに関連周辺機器の研究・開発
・医療および医療用機器全般のコンサルティング業務ならびにサービスの内外提供
 ・医療出版および市場調査を含む関連サービスの内外提供

会社HPより)

取り扱う医療機器の領域は売上構成比率が高いものから順に、不整脈事業、虚血事業、その他(脳外科/一般外科/消化器/放射線防護 商品)事業となります。

売上構成比率は、以下になります。(2021年3月期第2四半期報告書より)

・不整脈事業(85.7%)
・虚血事業(8.1%)
・その他(6.2%)

不整脈事業への依存度が非常に高いことが理解できます。

沿革

1986年に株式会社ヘルツとして創業し、主に不整脈領域で、医療機器販売を開始。

その後、子会社であるディープイエックスジャパンを吸収合併するとともに、社名を現在のディープイエックス株式会社に変更。

2007年4月にジャスダック証券取引所に上場、その後、2013年12月に東京証券取引所市場第二部に上場、翌年2014年9月に一部に指定替えしています。

製品情報

製品群は以下の4つに大別されます。

医療画像関連製品情報

医療画像領域では、映像マネジメントシステム、遠隔映像配信システム、監視カメラシステム、手術室映像システムの主に4つの製品があります。

いずれも病院等で使用されるもので、医療現場にて医用画像などの撮影、管理が主な用途となります。

不整脈関連製品情報

不整脈領域では、ペースメーカ、ICD、電極カテーテル、アブレーションカテーテル、3Dマッピングの主に5つの製品があります。

販売代理店として、国内の医療メーカー、商社から仕入れた製品を医療施設に販売していると記載があります。いずれも、不整脈治療に使用される医療機器となります。

※ICDとは…心室細動や心室頻拍など致死性不整脈の停止を目的とした医療機器
※カテーテルとは…検査・治療を目的に、体内に挿入する柔らかい細い管のこと

虚血関連製品情報

虚血領域では、エキシマレーザ血管形成システム、PTAバルーンカテーテルの主に2つの製品があります。

これらの製品に関しては、当社は国内総代理店という立場であり、販売代理店を通じて、国内の医療施設に販売しております。

その他

その他では、外科手術などで使用する手術機器や放射線防護シートなど、脳外科/一般外科/消化器/放射線防護に関連する製品があります。

考察と今後

客観的な数字だけで見れば、割安と言える水準なのではと考えられます。領域としては、ヘルスケア領域で成長性が見込まれる領域ではありますが、業態としては販売代理店としての側面が強く、業績という観点では、売上高の成長とは反比例で、利益が伸びていないところが気がかりではあります。

売上高の構成で、コアを占めている不整脈事業に関しては、販売代理店業ということで、仕入れと販売の両方でリスクがあることには注意が必要でしょう。

また、新型コロナウィルスの影響も少なからずあり、医療機関における「緊急性の低い治療の延期による症例数の減少」ということが説明資料にも記載があります。

また、長期的に気になるポイントとしては、やはり医療費の削減を謳っている政府の方針の影響でしょう。医療機関は、診療報酬に基づき、保健機関に請求をする仕組みです。この金額のうち、医療材料に関しても請求ができます。

この請求できる金額の割合が制度によって決められており、政府によって、毎年更新がされています。

基本的な大きな流れとしては、医療費を削減、つまり請求ができる金額が減る、すなわち医療機関の売上が減少する、つまりコストを削減する圧力がかかるという構造になっています。

当社もこのような状況をリスクと捉えて、新製品の開発や営業部隊や販売地域の拡大などさまざまな施策を進めている模様です。

ビジネス領域としては、不整脈の人口自体は、高齢者数の増加と共に、今後の長期のトレンドとしては緩やかに増加していると言われているため、マーケットとしては魅力的なところではあるので、割安度合い、成長性、制度リスク、医療業界のトレンドを踏まえて検討をする必要があります。

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※本記事に掲載されているコメントは、あくまで個人的見解に基づくものです。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。また記載事項個人の調査に基づくものであり、100%正確であるとは限りませんので。くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。