アズーム(3496)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性

アズーム(3496)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性

直近IPOしたばかりの銘柄も調査対象としてみたいと思います。今回、リサーチする銘柄は、駐車場のサブリース事業を展開するAzoom社。

プラットフォーム事業として、成長可能性があるのではないかと興味を持ちました。

まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。

株価関連情報

(調査日時:2021/2/1)

時価総額:107億円

PER(予):36.04倍

PBR:10.22倍

(更新日時:2021/11)

時価総額:166億円

PER(予):56倍

PBR:13倍

調査した時よりも株価は60%ほどアップしています。

(更新日時:2023/5)

時価総額:355億円

PER(予):43倍

PBR:16倍

調査開始した時よりも株価は200%(3倍に)ほどアップしています。

売上高推移

(単位:百万円)

2016年:803

2017年:1,220

2018年:1,845

2019年:2,728

2020年:3,814

2021年:4,974

2022年:6,417

高成長銘柄と言える20%〜50%の売上高成長率です。

営業利益推移

(単位:百万円)

2016年:-26

2017年:31

2018年:165

2019年:93

2020年:224

2021年:575

2022年:878

営業利益は安定しているとは言えませんが、直近では利益率は改善傾向にあります。

(追記)2021年、22年は安定して営業利益が出ているようになってきている印象です。急激に収益構造が改善してきています。

当期利益推移

(単位:百万円)

2016年:-28

2017年:36

2018年:109

2019年:56

2020年:139

2021年:326

2022年:597

ROE推移

(単位:%)

2016年:-

2017年:107.7

2018年:13.1

2019年:6.3

2020年:14.6

2021年:25.4%

2022年:34.1%

有利子負債推移

(単位:百万円)

2016年:50

2017年:49

2018年:29

2019年:135

2020年:179

2021年:172

2022年:125

現金等推移

(単位:百万円)

2016年:21

2017年:168

2018年:1,007

2019年:811

2020年:1,078

2021年:1,481

2022年:1,774

キャッシュフロー推移

営業活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:37

2017年:61

2018年:191

2019年:16

2020年:366

2021年:518

2022年:620

投資活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-4

2017年:-12

2018年:-17

2019年:-352

2020年:-63

2021年:-141

2022年:-143

財務活動のキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:-13

2017年:97

2018年:663

2019年:97

2020年:-36

2021年:-2

2022年:-188

フリーキャッシュフロー

(単位:百万円)

2016年:33

2017年:49

2018年:174

2019年:-335

2020年:303

2021年:443

2022年:476

アズームの事業内容、ビジネスモデル

(2019年3月:調査時コメント)

当社HPを見ればわかるのですが、大きくユーザーは三つ、不動産オーナ向け、不動産業者向け、ユーザー向けに分かれています。
主なサービスとして以下が挙げられます。

・不動産オーナー向け
駐車場のサブリース事業

・不動産業者向け
CarParking (月極駐車場情報プラットフォーム)

・ユーザー向け
CarParking(月極駐車場情報プラットフォーム)
CarPark (東京23区に特化した月極駐車場情報プラットフォーム)

注目点、強み

(2019年3月:調査時コメント)

・ポータルサイト「CarParking」の掲載物件数は日本最大級

・月極駐車場のポータルサイト、カーパーキングのデータの蓄積で需給を把握、適正賃料が算定可能

・カーパーキングへの問い合わせ件数の伸びが高い。2017年度約8万件から2018年に約13万件に増加。

・駐車場のサブリース事業は高い平均稼働率(80%-90%を推移)

・2017年から2018年にかけてマスターリース台数が急増、約1.6倍

・サブリース事業はストックビジネス、売上の86%近くがストック型

・クラウドソーシング「COCONI」を活用した不動産情報収集の新たな仕組みに挑戦

懸念点

(2019年3月:調査時コメント)

・月極駐車場のポータルサイトは複数存在
(例:at home月額駐車場どっとこむ日本駐車場検索駐マップ 等)

・サブリースのビジネス上、オーナーへの収入保障が事業環境の変化に伴い重石になる可能性

・現時点で株価は高い水準で推移

分析コメント

(2019年3月:調査時コメント)

世の中の遊休不動産を活躍する不動産にという企業理念から、シェアリングエコノミーの概念が企業コンセプトにあることが理解できます。

駐車場は不動産の一つのセグメントとして、今後新たな領域に進出する可能性もあり、駐車場の事業で培った不動産テックのノウハウを活かした事業展開に期待が持てます。

しかし、このプラットフォーム事業の作り方はとても参考になります。

フロービジネス(駐車場の紹介)からストックビジネス(自社で借り上げた駐車場をサブリース)へと移行するモデルは、秀逸です。

普通のプラットフォーム事業では、紹介事業で手数料を取るようなモデルが多いのですが、当社の場合は自社でプロダクトも持っているので、収益率が高くなっています。

過去の実績から成長性も高く、事業モデルもストック型のビジネスモデルですので面白いプラットフォーム事業だと思います。

一方で、競合他社は数社存在しており、今後の価格競争などによる収益率の低下などの心配要素も存在しています。またサブリース事業特有の、賃料保障のリスクも存在していることは確かでしょう。

不動産業ということで、景気の悪化が当社に与える影響はどの程度あるでしょうか。

リーマンショック級がくれば話は別ですが、考えられるものとしては以下でしょう。

・車の売却に伴う月極駐車場の解約
・需給バランスの悪化に伴う賃料の減少(保証料一定の場合は利率が悪化)
・ユーザーの支払いの遅延

車自体の売却はすぐには進まないと思うので、駐車場の解約はあまり進まないかなと思います。考えられるのは、少し遠くてもより安い駐車場への変更などでしょうか。

一方で、一時的な支払いの遅延は発生する可能性は大いにありそうかなと想像します。そういう意味では、リスクに備えて、現金保有比率は高く維持していく必要がありそうです。

現時点では、上場後ということもあってキャッシュリッチなので問題はなさそうです。

競合他社と当社のWEBサービスを比較してみれば分かると思うですが、デザインや操作性という観点からは当社が優っている部分も多く存在していることが分かります。

株価は現時点では少し割高かなという印象がありますが、将来の成長性の期待の表れとも言えます。

最後に個別株投資の基礎を学ぶことは、将来の資産形成や財務の知識を高めるために非常に重要です。以下では、お金をかけずに効率的に学ぶことができる3つの簡単な方法をご紹介いたします。

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方法②:SBI証券アプリのスクリーニング機能を活用する

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関連記事:SBI証券のスクリーニング指標一覧、機能の使い方

関連記事:小型株・成長株、銘柄一覧まとめ【日本の有望銘柄80社をブログで紹介】

方法③:著名な投資家の本を読む

以下の関連記事で、個人的に読むべき10冊をまとめています。

関連記事:株式投資の本質を勉強するためのおすすめ書籍10冊

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