マーケットエンタープライズ(3135)、事業内容、ビジネスモデル、強みと成長可能性
- 2018.09.28
- 株式投資

マーケットエンタープライズ(3135)の業績、売上高等を分析、考察しています。まずは、客観的に事業内容を精査する前に実績値としての数字を見ていきたいと思います。
株価関連情報
(調査日時:2021/2/1)
時価総額:95億円
PER(予):32.75倍
PBR:6.24倍
時価総額は100億円以下の水準ですが、PERは30倍と高めの水準です。
売上高推移
(単位:百万円)
2016年:4,863
2017年:5,630
2018年:6,333
2019年:8,472
2020年:10,904
売上高は順調に伸ばしています。5年で2倍の水準、成長株として相応しい水準でしょう。
営業利益推移
(単位:百万円)
2016年:96
2017年:-7
2018年:96
2019年:452
2020年:655
営業利益は、2019年を境に急激に伸びています。
当期利益推移
(単位:百万円)
2016年:49
2017年:-19
2018年:31
2019年:203
2020年:291
当期利益も2019年を境に順調に推移しています。
ROE推移
(単位:%)
2016年:5.3
2017年:-
2018年:3.3
2019年:17.7
2020年:20.2
ROEも20%台と優秀な水準と言えるでしょう。
有利子負債推移
(単位:百万円)
2016年:292
2017年:359
2018年:387
2019年:555
2020年:1,324
有利子負債は2020年に急激に伸びているので、何によるものなのか精査が必要でしょう。
現金等推移
(単位:百万円)
2016年:744
2017年:825
2018年:938
2019年:1,166
2020年:1,255
現金は12億円という水準、有利子負債が大きくなっているので、現金保有比率は高めていきたいところでしょう。
キャッシュフロー推移
営業活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-60
2017年:26
2018年:245
2019年:224
2020年:-64
2020年は、営業利益は大きく伸びていたのにも関わらず、キャッシュフローベースではマイナスとなっているので、気になるところです。
投資活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-91
2017年:-19
2018年:-149
2019年:-154
2020年:-602
2020年までは2億円以下の水準だったのですが、2020年に大きく投資をしている模様。成長に向けての仕掛けのタイミングだったのか、気になるところです
財務活動のキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:157
2017年:74
2018年:16
2019年:158
2020年:760
有利子負債が大きく増えていたので、借り入れが増えたのでしょう。
フリーキャッシュフロー
(単位:百万円)
2016年:-152
2017年:7
2018年:96
2019年:69
2020年:-667
マーケットエンタープライズ事業内容
30カテゴリー以上のウェブ買取メディアを運営。ネット型リユース事業を展開。当社は買取から販売まで一括で運営。その他、レンタル事業や農業機器など法人向けの買取ビジネスにも参入。

マーケットエンタープライズ、注目点
実際に使用した感想としては、見積もり申込後に電話がすぐに掛かってきたレスポンスの早さ。
不要となった商品をネット、電話上で事前見積もりしてくれるので手間いらず。
買取事業で在庫として抱えている商品をレンタル事業として活用することもできるので、シナジーあり面白い事業。モノを持たない時代、シェアリングの時代にマッチした事業展開をしている。
数字で見るマーケットエンタープライズ
有価証券報告書-第12期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)より
決算年度 2018年度6月(単位 百万円)
売上高 6,333
当期利益 31
営業CF 245
投資CF △149
財務CF 16
現金、現金同等物 938
有利子負債 420
ROE 3.4 %
従業員数 137 名
株価水準
2019年3月時点
時価総額:約54億円
PER(会社予想)約47.7倍
分析コメント
集客、買取、物流、販売まで一貫したサービスを提供するためには経験とノウハウが必要であることは明確であり、当社はそのノウハウをこれまでの経験から有しているものと思われる。
全国に展開している点も他社に比べて強みとして挙げられる。
今後の取り組みとして注目したいのは、法人向けの専門商材の買取、農機や建機、医療機器で新規で伸ばしていくことができれば面白い。
現時点では株価は割高水準となるが、長期でみて、プラットフォームが確立できればかなり面白い企業の一つと言える。要注目。
課題としては、物流面、昨今の人手不足に対応するために物流費の高騰が避けられない、今後、人手不足に伴う、物流費の高騰にどのように対応していくことができるかが鍵となってくる。
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