シルバーエッグ・テクノロジー(3961)事業分析、株価|人工知能、注目小型株

シルバーエッグ・テクノロジー(3961)事業分析、株価|人工知能、注目小型株

シルバーエッグ・テクノロジーは何をやっている会社か。

今日気になった会社は、シルバーエッグ・テクノロジー社です。事業内容は、「AI(人工知能)技術をベースにしたWebマーケティングサービスの開発・提供」です。

主力サービスは、アイジェント・レコメンダー(http://www.silveregg.co.jp/ir/ir01.html)と呼ばれるシステムで、下記、会社HPより抜粋します。

複数のレコメンデーション・アルゴリズムを搭載した、リアルタイムAI(人工知能)マーケティング・プラットフォームです。顧客企業は、利用場面に応じて最適な技術を容易に選択・導入することができ、ABテストによる効果検証も可能です。アルゴリズムは、シルバーエッグ社独自開発のAIをベースにしており、サイトのアクセスや購買状況、各ユーザーの動線を「リアルタイム」に把握・分析し、一人一人の嗜好に合ったおすすめの商品を、瞬時に表示することができます。

出典:http://www.silveregg.co.jp/ir/ir01.html

ポイントとしては、ユーザーのサイト上の行動からAIの技術を活用することで、リアルタイムにレコメンデーションを表示することができる点です。

Amazonなどでショッピングしているとレコメンデーションが表示されますが、あれと基本的には同じ機能なのでしょうか。

オプションサービスとして、「レコガゾウ」というサービスもあり、こちらはメール開封時にリアルタイムでレコメンド結果を自動生成するシステムです。

三つ目のサービスとしては、「HotView」と呼ばれ、サイト訪問者に対して、パーソナライズされた広告表示が可能となるシステムです。

上記のうち、それぞれ共通する機能としては、ユーザーの行動をリアルタイムに分析・解析し、もっとも最適なレコメンデーションを表示する機能であることが分かります。

従来のレコメンデーションは、例えば「すべてのユーザーに対して同じレコメンデーションが画一的に表示されていた」、「一定期間の情報をもとにレコメンデーションを表示していた」など、訪問者一人一人に対してパーソナライズがされていないリアルタイム性がない場合などがあります。

ユーザーにとっても、例えば自分の関係のない商品を勧められても、全く興味がないという経験は多くありませんか。

それによって企業にとっては売上に繋がらないばかりか、ユーザーにとっても無駄な情報でしかありません。

そのような状況下、当社はAIを活用し、リアルタイムでレコメンデーションを提供できるというところに革新性があるのでしょう。

導入実績がサイトに書かれていたのですが、実績があるようです。

以下参考事例:

シルバーエッグ・テクノロジーは成長ストーリーが描けるか。

当社がターゲットとするマーケットは多岐に渡ります。ユーザーが欲しい情報・商品を探す行為をするサイトサービス提供者はすべて潜在的なターゲットとなりえます。

そう考えると、求人、旅行、アパレル、音楽、商品などあらゆる業界が対象となります。

しかも、EC市場自体は、今後も年平均6,7%程度の成長が予想され、全体のパイ自体も成長するマーケットです。

各社ともレコメンデーション機能を自社で開発する動きは出てきているものの、開発コストや人材不足により開発が困難であることは課題として挙げられ、自社でゼロから作らず既にあるシステムを導入する動きは今後も出てくることが予想されます。

業種別では、アパレル 30.7%, 総合通販 18%, 人材17.1%とアパレル、現時点ではアパレルや人材系に強いことが分かります。

コスメや不動産はまだ1桁台ということもあって、まだまだ業種によっても伸ばせる領域はあるかもしれません。

当社は、営業収益が10億円未満、時価総額も50億円程度とまだ規模も小さいがゆえに、成長ポテンシャルは高いと思われます。

過去の実績から、シルバーエッグ・テクノロジーの経営は堅実であるか。


出典:会社HPより

上記表からも分かる通り、売上の伸び率も高く、それに合わせて、利益も順調に伸びています。

売上高のCAGR(年平均成長率)は過去5年で約19%です。

シルバーエッグ・テクノロジーの財務は健全で余裕はあるか。

有報(2017年12月期)によれば、現金が約7億円、有利子負債無し、負債合計が1.2億円と、健全そのものであることが理解できます。

シルバーエッグ・テクノロジーのビジネスモデルに優位性はあるか。

当社サービスのもう一つの特徴として、成果報酬型の課金方法をとっている点です。主力のアイジェントの基本の費用体系は、会社HPより

初期費用:150,000円
月額費用:レコメンド経由売上の5%を課金

と記載あり、初期費用の安さ、かつ成果に一緒にコミットしてくれる点がサービス導入側にとっては非常に魅力的です。

導入事例の各社の感想にも記載があったのですが、導入の決め手は初期費用の安さ、成果報酬型でパートナーとして売上にコミットしてくれる点が挙げられていました。

しかしながら、技術的な面で、他社に比べてどの程度優位かという点が理解できなかったので、競合他社が圧倒的な技術力で、レコメンデーションの精度を上げてきた場合には、優位性は弱まる可能性があります。

競争環境については、別途調べてみたいですが、実績ベースで、2017年度の国内において「SaaS型レコメンドエンジン売上高」第一位となっており、他社に比べて競争優位はありそうです。他に競合が5社いるようです。

成長への継続的投資を実施しているか。

技術革新の早いインターネットサービスの領域だけあって、技術の動向には感度高くチェックを実施していることが窺えます。

直近の有報(2017年12月期)では、研究開発費に12,039千円を計上しており、情報検索、最適化、協調フィルタリング、自然言語処理、画像認識・処理等を研究対象としています。

優秀な経営陣はいるか。

代表取締役社長 & CEO トーマス・アクイナス・フォーリー

アメリカ人の起業家でありソフトウエアの技術者。1985年、デジタル・イクイップメント社 (DEC)に入社。最終的に、人工知能コンサルタント・グループのプリンシパル・エンジニア兼コンサルタントとして勤務。その後ジェンシム社に移り、ビジネスプロセスおよびサプライチェーンのリエンジニアリング・ソフト「リシンク(ReThink)」の開発者として活躍。同製品はジェンシム社の最高収益部門となり、顧客はXerox、IBM、米国特許商標庁など。1996年、同社の日本支社設立のため支社長として来日。1998年8月、シルバーエッグ・ テクノロジーを西村淳子と設立。1999年から同社のCEOに就任。現在に至る。アメリカ合衆国マサチューセッツ州生まれ。

出典:会社HPより

日本の上場企業の代表取締役が外国人というケースは珍しいですね。

彼のインタビュー記事はインターネット上に落ちていなかったので、どのような思想の持ち主かということは分かりませんでした。

しかし、1998 年とインターネットの黎明期から人工知能の技術に着目していた点は、あまり他にみないと思います。

長年の研究や開発によって先行者優位があれば、技術的には相当高いものがあるかもしれません。

シルバーエッグ・テクノロジーの株価は割安であるか。

ざっくりと数字データは現時点で、
PER 51倍
PBR 6倍
時価総額 50億円
現金同等 7億円
有利子負債 0
売上 855百万円
営利 149 百万円
当期 95 百万

現時点では、利益95百万円であると小規模であることを考えると、ブレも大きくPERはあまり当てにならないかもしれません。

特に前期はオフィス移転もあり、一時的な出費があったことも考慮しなければいけません。

例えば、当期利益が今の2倍になったとしても、約2億とそこまで大きな規模ではなく、その場合には同じ時価総額で、PERは25倍になること、かつ売上高は10%台後半で成長をしていることを考えると、そこまで割安ではなく、長期で考えれば今の水準は割安と捉えることができるかもしれません。

平均20%成長では、5年で約2倍の規模になります。

総括

魅力的なポイント

・魅力的なマーケットで、時代のニーズにも合致しているサービス提供。

・成果報酬型で導入が進みやすいビジネスモデル。

・事業領域においては、売上は国内1位という実績。

・事例紹介より、各社導入後の実績、評判がとても良い。

 

懸念点

・成果報酬型は、クライアントの売上の動向に影響を受ける。景気の動向を受けやすい。

・圧倒的な技術的な優位が分からない。メインの競合は国内にほか5社、グローバルにも競合がいる点。

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